欲ばりなアラサー女直伝・海外の大型美術館を効率よく周る方法
こんにちは、ゆきびっちです。
ホテルでの一人遊び続行中
皆さん海外旅行をされた際、現地の美術館などに行かれますか?
私は旅行中、海だ!山だ!飯だ!!酒だ!!となり、美術館の「美」の字も頭に浮かばず、更には醜悪な生態をさらけだす始末。
なんというか、博物館とかたまにツアーの中に組み込まれたりしているのですが、なんとなく有名な観光地だからという理由で連れていかれて「この土地の歴史を知りなさい」って言われてもなぁと。
挙句、ツアー中にどっかにいなくなるという反抗期の小学生でもやらないような別行動を取ってしまいます。
その国のことを感じたいけれども、考えたくはない。
DON’T THINK、BUT FEELのような・・・ね?
そんな小学生以下の自制心をもつ私ですが。
好きなものは好き。
博物館は回るのが苦手でも、美術館は大好き。
これまで出張中に見てきた美術館たちなんて、大好きすぎて、五体投地では気が済まないくらいの敬愛を感じてしまいます。
そんな私だからこそ、私のようなへそ曲がりな人たちに、ちゃんと美術館の見どころを伝えたい!面白そうって思ってもらいたい!
ということで、数回に渡ってパリ市内で有名な美術館についてご紹介をしたいと思います。
※五体投地:五体=両手・両膝・額を地面に投げ伏して、仏や高僧などを礼拝すること。仏教において最も丁寧な礼拝方法の一つ。
が、その前に。
よくガイドブックで大きく取り上げられている、パリのルーブル美術館、ニューヨークのメトロポリタン美術館などの大型の美術館は、じっくり鑑賞するためには丸一日かけてもいいくらいの作品数を所蔵しております。
が、全部見て周るのは正直しんどい。
そんなにじっくり見ていたら、国内の企画展(2時間コース)でも足腰しんどくなる私は次の日死んでしまう。
ということで、今回のブログは海外の美術館をご紹介する前哨戦として、海外の大型美術館を効率よく周るための、私なりのコツにフィーチャーしたいと思います。
<チケット購入方法>
大型の美術館の場合、美術館が所蔵している作品を展示している常設展と、
様々なところから取り寄せた作品を期間限定で展示する企画展の2つがあります。
※英語の場合:常設展=permanent collection、 企画展=temporary exhibitionと記されています。
ので、チケットを買うときは、常設展のみか、どちらも見られるもの(=Full rate)がありますのでご注意を。
ちなみにですが、美術館には地元の人だけでなく、世界各国からの旅行者が訪れるために平日でもチケット売り場が結構並んでいる場合もあります。
が、
そこは外国。
日本みたいに皆きっちり並んでいるわけでも、列が整備されているわけでもない。
ということで見た目よりも案外サクサクと進みますので、辛抱どころです。諦めないで!
<海外ならではのチケットサービス>
あとニューヨーク、パリなど市内にいくつも美術館がある場合、提携している複数の美術館を周れる共通フリーパスもあったりします。
ニューヨークの場合、他の観光地なども組み込まれている様子。
観光先を出発前に決められているようでしたら、先に購入しておくのもありですね。
あとパリの場合、毎月第一日曜日はいくつかの美術館が入場無料というサービスもあります。
私は運よくこの入場無料サービスを利用して、パリのポンピドゥーセンターに潜入できました。
が、どうやらそのサービスが適用されているのは常設展のみだったらしく!
企画展の入り口で追い返されるというミスを犯したので、皆さまはお気をつけてくださいませ。
詳しくはこちら
パリで第一日曜が入場料無料の美術館 | フランス観光 公式サイト
<大型美術館を周る技>
さて、いよいよ美術館周りのテクニックですが、こちらは大型の美術館を周る際のテクニックになります!
国内の美術展を周る際は、こちらをご参照ください。
①RPGのダンジョンと一緒。まずはマップ攻略を。
男性の方々なら共感して頂けると思いますが、
昔ドラクエやファイナルファンタジーのようなRPGのダンジョンを攻め落とす際、攻略本を見てどうやったら効率よく周ることができるか考えませんでしたか?
私はがっつり攻略本を読む派だったのですが。
というのも、大型の美術館の場合、時代や作風で展示室が分かれております。
そして展示上都合がいいのか、展示室が小部屋で細かく仕切られていることが多いです。
がちダンジョンのルーブル美術館。これが1階(フランスだと0階)なので、あと3フロアあります。
なので、美術館の入り口、もしくはガイドブックに載っている館内マップを確認しましょう。
その中で見たい展示室をあらかじめ絞っておき、自身の攻略ルートを考えておくことがベスト。
間違っても、「とりあえず入り口から順に周ろうか」なんて考えるべからず。
本命のところで息絶えます。
②第一印象が肝心! 早歩き、早見のさくさく鑑賞。
※こちらはルーブル美術館内(だったはず)。この写真から分かるように、一面何枚も作品が展示されています。
攻略コースを決めたら、ちょっと早歩きしながら周遊しましょう。
ヒール厳禁。スニーカー上等。
ただし、目は必ず全ての作品を捉えること。
そして一瞬で「この作品好き!」とか「なんか気になる!」と感じるものがあったら、立ち止まってゆっくり鑑賞してください。
そんなんでちゃんと鑑賞できるのか?!と思われそうですが。
人が他人の第一印象を捉えるもので、メラビアンの法則というものがあります。
その法則では、出会った人の印象を占める情報は、その人と話す内容などの言語情報が7%、声などの聴覚情報が38%、そして見た目などの視覚情報が55%を占めているといわれています。
何が言いたいかというと、出会って2-3秒の視覚的な印象がその人を判断する大きな要素になりえるということ。
人の印象を一目である程度判断できるのであれば、アート作品においても同じことがいえるのではないでしょうか。
なので、歩いている途中で目を向けた作品を、自分の「好き」「嫌い」「わかんない」で判断して、気になるものをじっくり鑑賞すればいいのです。
これで大分時間を効率的に使えます。
ただ所蔵作品が相当数あるので、気になる作品も多いと思います。
気に入った作品は、写真で撮影しておけば後々にネットで調べることもできますし、記憶に残すことができます。
まだ調べてないけど、すごく気になっているクプカの作品の一部分。こんな風にアップにも撮ってもいいんです!
特に海外の美術館はフラッシュを焚かなければ、撮影OKのところが多いので、この戦術はかなり有効でおすすめ!
もちろん他の方にもお気遣いくださいね。
③有名な作品を見逃したくなければ、
オーディオガイドの番号がついている作品に注目を。
このようにマークがついています。
いつもオーディオガイドをおススメしている私ですが、今回はおススメしません。
音声ガイドには、展示作品数100くらいの国内の企画展でも30分から1時間くらいのものが録音されていますが、
例えば35000点もの作品を所蔵しているルーブル美術館の場合、一体何時間分録音されているの?!と。
それをいちいち作品の前で立ち止まって聞いていたら、それだけで一日が終わってしまいます。
先ほども書いた通り、作品については撮影しておけば後々にネットで詳細を調べられるため、オーディオガイドをレンタルしないほうがいいかも。
ただ、オーディオガイドの番号がついている作品は、美術館、キュレーターが一言語りたい作品なので、知らない作品でも注目しておくのも一つの手です。
④休憩がてら何も考えずに作品を見るのも乙。
かなりガツガツとした攻略法を書きましたが、この鑑賞法だと目を必要以上に使う分、街中を歩く以上に身体も頭も疲れてしまいます。
前メトロポリタン美術館を必死に回ったときは、人酔いならぬ、絵画酔いをしたくらい。
なので、必ず休憩を取ってください。
特に展示室内に設置されている長椅子は、作品を鑑賞しながら休めるのでおすすめ。
そのときは座って、何も考えずにぼーっとただただ見つめてみてください。
美しいもの、優しい色を見ていると、心の奥底から癒されていくのを実感できますよ。
前にも書いたかもしれませんが、
パリのオランジュリー美術館にはモネの≪睡蓮≫が各壁4面まるごと使われて展示されており、そこにも展示室の中央に長椅子が設置されています。
というのも、そのモネの≪睡蓮≫の部屋は計画当初から疲れたパリジャンの心を癒すために設計されたのです。
美術館はただ単に知識欲を満たすだけではなく、こういった癒しの空間としても設計されているんです。
なので、今回は体力が極端に少ない私の、意地でも全部見てやるという小汚い根性から生まれた大型美術館を周るコツをお伝え致しましたが。
そもそも芸術は感覚を研ぎ澄ませて鑑賞するものです。
ゆっくりとご自身の心のおもむくままに、自分好みの作品を見つけることが一番いいと思います。
一番ご自身が満足される鑑賞法を是非見つけてみてくださいね。
それではまた♪