アラサー喫煙者が惚れたセクシーなレディの煙草の吸い方
先日子供が煙草を吸っているという海外のニュースを見て愕然としたばかりですが。
嫌煙・禁煙ブームに逆行して、スモーカー10年戦士です(ずっと吸っていたわけじゃないけど)。
昔はキャスターの5mgを吸っていましたが、現在は女を意識してピアニッシモのペティルを愛煙しています。
嫌煙家の方々には大変不快な内容になるかもしれないけれども。
先日友人と飲んでいたら衝撃的なことを言われました。
吸い方がおっさんくさい
なんですと?!!
キャスターを捨てたのに?!
なんか敢えて煙草の煙を人から避けようとする仕草がそれっぽくて阿保っぽさに更に磨きがかかっているらしいとのこと。どゆこと。
さんざんこき下ろされ、こちらも直そうとしたのですが
その前にやっぱり自分の思い描く理想の女性スモーカーの姿を探そうではないかと。
ね。
ってことで嫌煙主義の男性に引かれまくっている女性スモーカーにライトを当てるべく、思わず惚れてしまいそうな喫煙女子を美術作品の中で探しましょう!!
願わくば永遠の小悪魔 不二子ちゃんに・・・
そもそも煙草についてですが今では医学的進歩のおかげで、副流煙だの一回吸ったら7年肺に疾患が残るだのがわかってきていますが。
そもそもコロンブスが古代アメリカ大陸で先住民が喫煙しているのを発見して、スペインに持ち帰ったときは万能薬と報告されていたらしいです。
日本に入ってきたのは、そのおよそ100年後の徳川幕府が始まるや否やのとき。
その100年後(家綱くらいのとき)には、町民文化になじみ、ヨーロッパとは異なる独自の進化を遂げて、キセルや煙草入れ、根付、蒔絵を施した煙草盆なんて嗜好品(今となっては芸術品の類)も生まれました。貿易だけじゃなくて芸術にも貢献しているんですよ。
その嗜好品たちを深掘りするだけでも十分芸術論は語れそうですが、
今回の話はそこではなく、もっとふわっとした内容です。
なんたって美女探しですから。単なる。
と思ったんですが、
まぁ少ないんですよね。喫煙女子の絵画なんて。
びっくりするぐらいの企画倒れです。
確かにそもそも、ヨーロッパ、特にフランスでは王政の象徴でもあり、また当時貴族内で流行していたのはパイプ型よりも嗅ぎ煙草という種類。あれです、お焼香みたいに使うやつ。
その後革命があって、民衆にパイプが拡散するわけですが、描かれているのはおっさんばっかり。
女性が表立って働き、社会の主人公となるのもココ・シャネルが頭角を表し始める1910年頃、第一次世界大戦が終了して働き手である男性が少なくなってから。
キリコといいピカソといい、最近大体この年代に帰ってきますね。
で、とりあえずネットで調べられる範囲ですと最古のものは日本の浮世絵でした。(多分絶対もっと他にありますが)
喜多川歌麿<婦女人相十品 煙草を吸う女>
乳出てるがな。
というのも、江戸時代 女性の綺麗の印は白い肌でも大きい目でもなく、お歯黒でした。
歯に着色し、その染まりを早くさせるのは熱であったため、花魁や遊女など女性がキセルを愛用し、その煙草を吸う女性の姿が美人画として描かれたのです。
でもでもキセルってもうコスプレ感覚ですよね。
Russel Patterson <Where there’s smoke there’s fire>1920s
これは可愛い。
ってことでここからフィルター煙草に絞ります。
Pablo Picasso <Woman with Cigarette> 1901
目が怖い。
Fernand Khnopff <La Cigarette>1912
くわえ煙草は私の信条に反する。
トーベ・ヤンソン<煙草を吸う妹>1940
まさかのムーミン谷から使者がやってきました。
ちなみにこの女性の吸い方が個人的に一番嫌いです。
全部の指をそろえて、第一関節で吸うこの形。口元はおちょぼ口。
顔もむかつく。なんだよその髪型。
絵はすきです。色使いとか筆遣いが本当にきれい。トーベ・ヤンソンもすごく好きです。
だからこそ悔やまれる一作品。
きました!大本命!!!
アールヌーボーの巨匠・ミュシャによる煙草広告のポスターです。
女の子も可愛いわ、肉付きもきれいだわ、色気もあるわで、彼女たちこそ煙草のミューズなんじゃないでしょうか。
ジーニーみたいに煙草の煙から出てきたら、とりあえずそのくびれた腰めがけてタックルします。
さて、それでは彼女たちの吸い方を見てみましょう。
女性独特の柔らかな肌感、そしてそのしなやかさが彼女たちの煙草をもつ手首の返しから伝わります。
前出したキセルを吸っている女性たちに通ずる色気があります。
煙を吐き出すときの口元も、その小さな唇が少しだけ開き、溜息のような煙草を吐いています。
彼女たちの小鳥のような声のように口からこぼれだすわけです。
瞼を落とした視線の先をたどれば、煙草の先。
軽く小ばかにしたような、煙の後に出てくるのは乾いた笑いか、ちょっとした悪口か。
これこそ男性を虜にするSmokin’ Beautyですわ!!と興奮するわけですが。
これをね、最初から体得していれば問題はこんなにこじれなかった。
というのも、そもそも私が煙草を始めたきっかけは中学生の不良みたいに「格好いい」からであり、
その「格好いい」煙草を吸っている姿の理想像は次元大輔でした。
第二にルパン。
もうお気づきの方もいらっしゃると思うのですが、そう、次元先生はシケモクか?というような折れ曲がった煙草を第二関節で煙草を支えられ、握りこぶしのまま口元に当てるのです。
え、そんなに注目したことなかったですか?めちゃくちゃ格好いいですよ。
それを私は10年続けてきてしまって、更にはアニメで表現されているように思いっきり肺活量マックスで煙草の煙を吐き出すわけです。
もうそれはスペシウム光線か霊ガンかのような勢いですわ。
嗚呼。
ということでこれから喫煙を始められる女性は絶対ミュシャのミューズのように素敵アンニュイ女子になるべきです。
ですが、最後に、
喫煙は、あなたにとって肺がんの原因の一つとなります。疫学的な推計によると、喫煙者は肺がんにより死亡する危険性が非喫煙者に比べて約2倍から4倍高くなります。
詳しくは厚生労働省のホームページを参照ください。
そして私は喫煙家ですが、煙草はナイフや銃と同じでその担い手と担い手が関わる全ての環境が責任をもち、使用方法とリスクと倫理を理解・共有した上で愛用されるものと考えております。
だから、水煙草であろうとタンニンが含まれない電子煙草であろうと年端もいかない子供がそれを持つことには絶対反対ですし、悲しみさえ感じます。
中学生、高校生が格好つけて吸うのも反対。
こんなブログを書いておいて!と思うかもしれませんが、自身のスタンスと信念は守った上で嗜好品を楽しみましょう。
それでは~
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